【平成生まれホイホイ】教科書 小学国語 後編 「南に帰る」

もうひとつ、前編冒頭の会話の続きになりますが、
「あとさ外国人、ブラジル人が出てくるやつなかった?」
「ブエルボアルスール!!」
「wwwwwwwwwwwwww」
「えっなにそれ???」
「覚えてないか知らないかも」
はい、これも持ち帰り案件です。
前編同様に検索しました。

「南に帰る」
光村図書 平成12年度版(平成12〜平成13年使用) 6年上巻
ここまでは順調、教科書の画像を見て懐かしいと思った。
問題は原文が読めない件について、、、
調べていくとひとつの図書にあたった。
この本を会社帰りに会社の近くの本屋でさがしたがなくて時間差が出来てしまったがゲットしました。前編同様といきたいですがなるべく伝わるように話の掻い摘みもしたいと思います。
登場人物
真一(ぼく)
セルジオ(セルジオ=アキオ=オオイワ)
真一の母
真一の父
概括
①家を建て替えることになった夏休み間近、真一は大工の一員のセルジオと出会う
②真一がサッカーボールを持っていた日、セルジオにボールを貸したら器用にボールを操った。それから真一はセルジオからドリブルやパスを教えてもらうようになった。
③セルジオのおじいさんについて話を聞いた。
・ブラジルへ行った人である(日本から夢を求めて海をわたった)。
・自分の名前をつけてくれた人である。
・自分の名前は住んでいるブラジルの街(バイーア)より日本の美しい秋の空を思ったからだろうということ。
真一はこれらを聞いて、もっとセルジオに聞きたいと思った。
・おじいさんはどんな決心をしてブラジルへ?
・セルジオのお父さんやお母さんのことは?
・セルジオはなぜ日本へ?
でも、うまく言い表すことができなった。
④セルジオと仲良くなってからのある日、セルジオが口ずさむ歌のことを教えてもらった。
「ブエルボ アル スール」
「南に帰る」という歌だという。
“私は南に帰っていく。人がいつも夢に帰っていくように。私は南に帰っていく。望みを持って、不安を持って。”
真一は意味を聞いて、セルジオもいつかほんとに帰っちゃうんだよねと思った。
⑤二学期がはじまってすぐの土曜の夕方、セルジオが家にきた。真一の母曰く、セルジオがブラジルに帰ることになったから送別会という、真一は泣きそうになった。理由はブラジルで建築会社への就職が決まったからだと。
真一は「ブエルボ アル スールだね」とセルジオに言った。
⑥ セルジオから手紙が来たことで心の中にしまっておいた質問は思いがけもなく解決する。
・学校を卒業したが、就職がなかなか決まらなかった。それで日本にやってきた。それは日本の秋を見てみたかったからであるが先に仕事が決まってしまったこと。
・おじいさんは82歳だけど52歳の父に負けないくらいとても元気であること。
・おじいさんについて、ブラジルに来て十分な成果を上げたと感じるので尊敬に値すると思っていること。
・もっと他のこと聞きたいなら一度ブラジルへ会いに来てほしいということ。
真一は手紙を読んで丁寧にたたみなおして封筒にしまった。遠くにいるはずのセルジオが一挙に近く感じられた。そして、窓をながめるとちょうど秋の空だった。
所感
冒頭でもいったように「ブエルボ アル スール」という言葉だけが頭の片隅に残っていて、どういう話だったか思い出したかったから読めて良かった。
Velvo al sur
カタカナだったからちゃんとスペイン語表記しておきます。
volver: 戻る、帰る
al: a elの短縮 〜に
sur: 南
はじめに国を離れて遠い国に行くことに対して好奇心を持つという少年の気持ちが伝わってきた。②、③で真一はサッカー、日本語が上手ということが分かり、セルジオはすごい人なんだと思った。しかし、生まれた国を離れてなぜ日本へ?これってすごいことじゃないだろうか。能力がすごいではなく、決断力、行動力がすごいというように見方が変わっていると感じた。
そして、④ではついにブエルボ アル スールが出てくる。歌であり、その込められている意味が分かる。真一は歌の意味とセルジオがブラジルを懐かしんでいることからいつかセルジオは帰ってしまうことを理解していた。それなのに⑤で別れと分かると泣きそうになってしまった。ここで真一は④の歌でシンパシーを感じ、セルジオと共有できたこたにより寂しい思いをとどめることができたのかなと思う。
最後に⑥にて真一は手紙を読んで封筒に手紙を丁寧にしまったことからとても大切な絆の証なんだと感じた。たとえお互いが遠く離れていても心で繋がっているんだと感じたのだろうと思った。
ここでも読んでいくうちに思い出したが授業では、③の時にジンジャーエールが出てくるがこれが見事に夏を連想させていると教えてもらったなぁと。
以上になりますがこの話は限られた学年しか取り扱ってなかったようです。図書の適用年度から察するに1989年、1988年生まれの人かな、懐かしんでもらえればと思います。